ココナッツ

ココナッツはマレーシア半島やポリネシアなど熱帯アジアを原産とするヤシ科の単子葉植物で、ココヤシの果実です。歴史が古く、1億年以上も前にはすでに存在していたといいます。

果実は繊維質の厚い殻に覆われ、中には大きな種子があります。種子の内部にはさらに胚乳があり、固形胚乳と液体胚乳に分かれています。この固形胚乳を水と一緒に煮込み、裏ごしして布で絞って得られる甘い液体がココナッツミルクです。タイやマレーシア料理の調味料として頻繁に登場し、ココナッツを使ったココナッツカレーは有名ですね。菓子やパンにトッピングするパウダー(ココナッツファイン)をカレーに振りかけて甘みを加えてもグー。またココナッツジュースやプリン、ココナッツ団子などのアジアンスイーツ
は女性に人気の高いデザートとなっています。

ちなみにコプラというココナッツの胚乳を削って乾燥させて作るココナッツオイルは、マッサージオイルや石鹸の原料として使用されます。また髪の毛に油分を与えるためヘアケアとしても活躍しています。

たまには南国の気分を味わえる甘い果実ココナッツとスパイシー香辛料の組み合わせで、いつもと違う味のカレーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

フライドガーリック

フライドガーリックとはみじん切りにしたにんにくを油で揚げた調味料のことです。(まるごと揚げる場合もあります。)もともと香りが高く香ばしさがウリのにんにくですが、油で揚げることでさらに豊かな風味を引き出すことができます。また味が濃厚になり、カリッとした食感が楽しめるようにもなるという、通常のにんにくがさらにパワーアップしたものだといえるでしょう。ちなみに薄くスライスしたものはにんにくチップと呼ばれていますが、味や風味はフライドガーリックと同様となっています。

カレーとフライドガーリックは相性が抜群!特にまろやかでコクのある欧風カレーにはぴったりのお勧めの付け合せです。

カレーのほかにはチャーハンや餃子などの中華料理、ガーリックトーストやサラダ、パスタなどによく合います。なんとなく味が薄い、何か物足りない・・そんな時料理に少量加えるだけでぐっと美味しさがアップする、優秀な調味料なのです。

ナッツ

種実類と呼ばれる硬い皮に覆われた果実や種子のうち、木の実をナッツと呼びます。一般的には乾燥させて殻や種皮を除いたものが食用として使用されています。

アーモンドやカシューナッツなどのナッツ類は、カレーに香ばしい香りをプラスしてくれます。また油脂分が多いため、こってり感をプラスしたいときなんかもいいですね。

インドではカシューナッツを水と一緒にミキサーにかけ、なめらかなペースト状にしてカレーに加えるそうです。こうするとマイルドでコクのあるリッチな味に仕上がるのだそう。生クリームやヨーグルトなどの乳製品を混ぜる場合もあります。

アーモンドは細かく砕いてもいいですしスライスタイプのものもあります。煎ることでさらに香ばしさが増すので、風味をアップさせたい時に使うといいでしょう。欧風カレーとの相性がしっくりしてお勧めです。

ナッツ類はたんぱく質が豊富で抗酸化力が高く、動脈硬化や心臓疾患を防ぐ働きを持っています。しかし栄養価が高い食材ですが同時にカロリーも高く、アレルギーがある人もいるため、調理に使う場合は使用する量を調整したり、誰が食べるかを把握しておくよう注意しましょう。

チャツネ

チャツネは野菜や果物にスパイスを加えて作る調味料で、カレーの薬味として使われます。
鍋にマンゴー、桃、リンゴなどの果実にスパイスと酢、砂糖を入れて煮込み、とろとろジャム状になったら完成です。ネパールではアチャールと呼ばれています。
しかしインドやアフガニスタンなどの地域では、ソース状のものよりも果実の原型を残し、漬物と同様に扱う場合が多いようです。日本では昔どこの家庭で味噌を手作りしていましたが、チャツネもその家庭ごとにオリジナルの味が存在します。唐辛子など刺激の強い香辛料を加えた辛味の強いタイプのものや、ヨーグルトやミントを混ぜすっきりマイルドに仕上げたものがあります。

カレーの薬味のほか保存食やドレッシングとして利用されます。

ピクルス

ヨーロッパで広く親しまれているピクルスも、カレーにぴったりの付け合せです。ピクルスは英語で「漬物」を指し、香料やハーブを使って野菜を酢・砂糖などに漬け込み、乳酸菌の力で発酵させて作ります。ピクルスにぴったりの食材はキュウリ、セロリ、パプリカ、カブ、人参など様々。野菜だけでなく果物も材料に使用され、家庭によっても味や風味が異なりバリエーションが豊富です。

アメリカではよくハンバーガーにキュウリのピクルスが使われていますが、日本でもピクルスというとこのイメージが強いと思います。キュウリのピクルスは水と酢に砂糖、ローリエやクローブ、胡椒などを加えビン詰めにして浸したり、スパイスを加えた砂糖液に漬け込んでしばらく置いたら完成です。

ピクルスの一番の特徴である酸味は酢を使っているからですが、酢は料理の油を分解する働きを持っています。西欧では脂っこい食事が多いため自然とそうなったのでしょう。
また酢に含まれる乳酸菌は強い殺菌力を持っているので長く保存することができるのです。

ピクルスは苦手だな・・と感じている人も、カレーと一緒に食べると意外な美味しさが発見できるかもしれませんよ。

サワークリーム

サワークリームとは生クリームを乳酸発酵させたクリームのことをいいます。発酵バターの原料でもあり、さっぱりした酸味とコクが特徴です。

サワークリームはケーキにそのまま添えたり、チーズケーキの材料として使用されるほか、焼き菓子など様々なお菓子で大活躍しています。また菓子だけでなく料理にもよく使われており、ビーフストロガノフやボルシチなど、ロシアやメキシコ、東欧料理での使用頻度が高くなっています。またしょう油や味噌など和風調味料との相性もいいので、しょうが焼きや唐揚げ、おでんなどに使用されることもあるという、料理のバリエーションが効くクリームだといえるのです。

カレーに加えるとほどよい酸味と風味、そしてコクが生まれて美味しさがアップしますし、味がマイルドになるため、辛いカレーが苦手な方にはお勧めですよ。

サンバル

サンバルはインドネシアなど東南アジアで日常的に料理に用いられるチリソースの一種です。独特のペースト状で、唐辛子に塩、砂糖と加えて作るサンバルウラックや、唐辛子、ニンニク、玉ねぎ、その他のスパイスで作るサンバルジャックなど、甘みのあるものから辛いものまで色々な種類があります。サンバルを使った料理では、ナシゴレンやミーゴレンという東南アジアの焼きそばが代表的です。

また南インドでは野菜や豆のスープ、カレーをサンバルと呼び、ドラムスティックと呼ばれる野菜やナス、大根、オクラなど季節の野菜を組み合わせて材料にします。これはご飯との相性がよく、日本でいうお味噌汁のような存在となっています。

アチャール

アチャールはカレーの付け合せとしてよくトッピングされるインド風のピクルスです。日本ではご飯のお供に漬物がセットでついてくるように、インドでもアチャールが同じように食卓に欠かせない存在となっています。カレーでいうとらっきょや福神漬けと一緒ですね。
アチャールは野菜や果物を様々なスパイスや酢と一緒にマスタードオイルに漬け込んで作ります。もともとは農作物が不作だったとき、保存食として食べられていたのだそう。
使用される食材は、野菜ですと人参や大根、玉ねぎ、じゃがいも、たけのこ、キャベツ、れんこん、カリフラワーなど。果物だとマンゴー、ライム、レモンなど、ほかにはひよこ豆や梅など、バラエティーに富んだ素材が使われています。

アチャールは酸っぱさと辛さが不思議に交じり合った独特の味わいが特徴ですが、酸味が強いものや辛味が強いものなど色々あります。中でもマンゴーのチャツネは多くの人々から親しまれており、ヒンディー語では辛口にしたものをアームカアチャールと呼び、人気を呼んでいます。

ザワークラウト

ザワークラウトはドイツやフランスで親しまれているキャベツの漬物で、この地域では庶民の味として家庭の食卓によく並びます。その昔タタールという遊牧民がオーストリアに作り方を伝えたのが始まりだといわれています。

作り方は、縦に切ったキャベツをキャラウェイシード、ディルシードなどのスパイスと塩と一緒に漬け込み、白ワインを加えることもよくあります。

ザワークラウトと相性がいい料理は、ソーセージなどの肉料理。ザワークラウトのスパイスに使用されるキャラウェイシードには消化促進の効果があるため、油っこい肉料理にはぴったりの付け合せなのです。このほかザワークラウトの上にソーセージや豚肉を乗せて蒸したシュークルートガルニもドイツの代表的な料理のひとつ。乳酸発酵による独特の酸味を活かし、ロールキャベツやスープ、サンドイッチやホットドックにも利用されています。
またキャベツはビタミンUやビタミンC、ビタミンKなどを豊富に含んでいるため、風邪の予防や食欲不振、胃腸の荒れにも効果的な栄養価のある付け合せなのです。

レーズン

給食のドライカレーにレーズンが入っていた思い出はありませんか?
辛いものが苦手でも、レーズンが入っていれば味がマイルドになるから食べられる、という人がいますね。辛くて刺激のあるカレーにほのかな甘みを含んだレーズンは意外とマッチするんです。インドカレーはもちろん、欧風カレーにもよく合います。

レーズンの原産地はカリフォルニア。スペインの宣教師が、夏の暑い日差しですっかり水分の飛んでしまったぶどうをサンフランシスコに送ったところ、たちまち評判になったといいます。レーズンの歴史をさかのぼると、その昔木になったままで自然乾燥していたぶどうを偶然発見した人がいて、それから長い年月をかけてたくさんあるぶどうの種類の中からレーズンにぴったり合う種類を見つけ出したのでした。

レーズンは天日、もしくは人工的に乾燥させて作るドライフルーツです。糖分が多く含まれるためそのままでも充分甘みがありますが、 バターに練りこんでレーズンバターにしたり、ラム酒に漬け込んでラムレーズンにしてもとても美味。レーズンを使ったクッキーやパウンドケーキ、レーズンパンは年齢性別問わず人気の高い料理です。

またレーズンは鉄分、ミネラルやカルシウムといった栄養素も豊富。ポリフェノールや食物繊維も含まれています。貧血や疲労回復、さらにはガンの予防まで、舌だけでなく身体にも美味しい存在だといえるでしょう。

オニオンスライス

玉ねぎを薄切りにしたものをオニオンスライスといいます。カレーに玉ねぎを使うといったら、通常はくし型やみじん切りにして肉や他の野菜と一緒に炒めて煮込む、という図を想像するでしょう。しかし生の玉ねぎを水にさらしたオニオンスライスも、カレーのトッピングとして楽しむことができるのです。

作り方は簡単です。玉ねぎを半分に切り、切り口を下にして繊維に沿ってできるだけ薄くスライスします。こうすると水にさらした時に辛味成分が抜けやすく、マイルドでほのかな甘みを味わうことができます。一方玉ねぎの辛さを残したい場合は繊維と直角に切るといいでしょう。シャキシャキした食感を出すことができます。

またオニオンスライスはカレーの付け合せ以外の調理法でも活躍しています。
しょう油やドレッシング、ポン酢をかけ、かつお節をまぶしておかか和えにしたり、チキンやサーモンと一緒にサンドイッチにはさんだり。気分や好みに合わせ、切り方や使い方を工夫してみるといいでしょう。

 1  |  2  |  3  | All pages