タマリンド

タマリンドはアフリカの熱帯地方を原産とするマメ科の植物です。古くからインドで使用されていたため、インディアンデートという呼び名もつけられています。

食用に使用するのはさやの内側についている紫がかった茶色の果実の部分。通常はこれをいくつかくっつけてブロックにしたり、ペースト状にして販売されています。インドではカレーやチャツネ、サンバルと呼ばれる豆と野菜のシチューなどに酸味料として使用され、柔らかくフルーツのような酸味があるのが特徴です。またヨーロッパではピクルスやウスターソース、タイではトムヤムクンのスープに欠くことのできない存在。品種によって甘みが強く酸味が弱いものもあり、こちらは生のまま食べたり、ドライフルーツや砂糖漬けにすると美味しくいただけます。また西インド諸島では清涼飲料水にも加工されているそうです。

タマリンドには腸の働きを整える作用があるため、便秘の改善や、インドでは赤痢など腸の病気にも薬として処方されています。

チャイブ

チャイブはユリ科ネギ属の根菜で、あさつきに似たネギの仲間です。北ヨーロッパを原産とし、中国でも古くから食用に用いられてきました。現在はアメリカやドイツが主要な産地となっています。

チャイブは鮮やかな緑色と、ねぎ特有の辛みをもっとマイルドにしたような刺激が特徴です。葉を刻んでポテトサラダやスープにふりかけたり、卵料理などに広く使用されています。またチーズや鶏肉、魚を使った洋風の料理とも好相性。もちろん和風料理にも薬味として利用されており、カレーうどんにふりかけると風味がアップします。

チャイブはカロテンを多く含むため緑黄食野菜に分類されています。またネギの香りの元である硫化アリルという成分には、ビタミンB1と結びついて糖質をエネルギーにする働きがあるため、食用を増進させたいとき料理に使用するといいでしょう。

ターリー

ターリーはインドの定食です。また、食事を入れるお皿そのもののことも指します。お盆のような大きな皿にいくつか仕切りがあり、料理を分けて盛れるようになっているのが特徴。ナンやチャパティ、米などの主食に、カレー、タンドリーチキンなどのサイドメニュー、そしてスープ、デザートがつき、ワンプレートで一度にいろいろな種類のインド料理が食べられるとして、本場インドでは旅行者に人気のあるメニューなのです。食堂はもちろんですが、インド国内では列車の中、バスの中など至るところでターリーと出会うことができます。

ちなみにインドはベジタリアンが多く、そのためターリーも肉を使わない野菜中心のヘルシーメニューが中心です。しかし場所によって、チキンやマトンなどの肉が入っていることもあるといいます。味は地域によってそれぞれカラーがありますが、北インドと南インドでは特に違いが顕著なそうです。ちなみに南インドではターリーのことをミールスと呼んでいます。

ナンプラー

タイや東南アジアの料理に欠かせないのがナンプラーです。これは塩気を加えた魚類を発酵・熟成させて作る魚醤と呼ばれる調味料のひとつ。魚醤にはほかにもベトナムのニョクマム、インドネシアではトラシ、日本では秋田のしょっつるなどが有名です。

ナンプラーは独特の強い臭気がありますが、魚から抽出された濃厚な旨みが料理に塩気を与え、ぐっと美味しさをアップさせてくれます。この旨み成分の元はタンパク質が分解されてできたアミノ酸と魚肉に含まれている核酸。ほかにもミネラルやビタミンも豊富に含まれているのです。

東南アジアではほとんどの料理のベースにナンプラーが使われ、食堂や屋台には常備されているほど。トムヤムクン、野菜や肉の炒め物に加えて味付けに使用されるほか、タイ風カレーにも隠し味として愛用されています。

納豆カレー

カレーには様々なバリエーションがありますし、納豆もテレビや本で幅広いレシピが紹介されていますが、この二つの組み合わせを初めて聞いたときは驚きました。
そうです、納豆カレーというものは本当に存在するんです。しかもなかなか定評があるんですよ。

納豆カレー誕生のきっかけは、1970代に出来たあるカレーライス専門店。この店の主人がたまたま冷蔵庫に入っていた納豆をカレーに入れてみたところ、思いのほか美味しかったため店のメニューとして出すようになったのだそうです。今ではカレーチェーン店でも定番メニューのひとつに納豆カレーが加えられていますね。

納豆カレーのポイントはカレーと納豆のバランスだといいます。カレーと納豆の分量、使用する納豆の粒の大きさなど、細かい部分にこだわってこそ、両方の良さが引き出され美味しいカレーになるのかもしれません。なにはともあれ、一度は試してみてほしいカレーのひとつです。

 1  |  2  | All pages