タラゴン
タラゴンの原産地はシベリアや西アジア。現在の主要産地はフランス、オランダなどです。キク科のハーブでよもぎの仲間ですが、見た目は特に似ていません。
タラゴンには種類が2つあり、ひとつはフランス種、もうひとつはロシア種です。フランス種は甘く強い香りと、葉っぱ特有のかすかに苦味のある香りが特徴です。ロシア種は甘みのある芳香はありませんが、同様にピリッとした苦味が感じられます。
タラゴンはエストラゴンという別名でも呼ばれており、フランス料理によく使われています。特にエスカルゴ料理にはなくてはならない存在で、美食家達にとても愛されているのです。また鶏肉や卵料理、クリーム系のタルタルソースなどと相性がよく、ワインビネガーにタラゴンを漬け込んで作るタラゴンビネガーは、ドレッシングやピクルスに作りに使用されています。
エビ
刺身や天ぷらなどの日本食はもちろん、グラタンやピラフ、エビフライやシュウマイなど、エビは多くの国々で人々に好まれている食材です。火を通すと鮮やかな赤と白の姿が美しく、形もいいことから、結婚式やお祝い事の席で縁起ものとして利用されることもよくあります。
淡白で癖のない味は、もちろんカレーとの相性もぴったり。オリーブオイルやバターで軽く炒めてから煮込むと、エビの香ばしさが引き立ちます。殻をつけたまま炒めるとさらに旨みがよく出ますが、煮込む際は殻を外して入れましょう。
エビには様々な種類があり、一般によく使われるのは中型の車エビ。秋~冬にかけて旬の時期を迎えます。また伊勢えびやオマールエビを使うと、値段は高いですがリッチでコクのある味わいを楽しむことができます。
エビは良質な高タンパク質で低カロリー。わずかに含まれる脂肪は不飽和脂肪酸が多く、血液中のコレステロールを下げる効果も期待できます。またビタミンEやカルシウムも豊富で、成人病予防の効果があるタウリン、コレステロールを除去するチキンという成分も含まれており、体に優しいヘルシー食材として注目されているのです。
現在のスパイス貿易
かつては貴族や大商人しか手に入れることのできなかったスパイスも、19世紀頃から一般に人々にも入手できるようになりました。
現在スパイスを輸出している国で最大国といえば、やはりインドです。ペッパー、チリ、ターメリック、カルダモン、ジンジャー、クミンやその他カレーパウダーなど、カレーに使用されるスパイスを中心に取引きされています。続いて2位はインドネシア。ペッパー、ナツメグ、メース、クローブ、バニラ、カシアなどを輸出しています。そして3位以降にブラジル、マダガスカル、マレーシアが続きます。
スパイスの生産国の中には発展途上国も多く、スパイス貿易が国の重要な産業となっているところもあります。反対に日本ではスパイスのほとんどを輸入に頼っているのです。生産国との貿易のおかげで私たちはカレーやその他スパイスを使った料理を食べることができるのですから、感謝の気持ちを忘れずにいたいなぁ、なんて思う今日この頃なのでした。
タイム
タイムはシソ科の多年草で、原産地は地中海沿岸。主な産地はフランス、スペイン、ポルトガル、ギリシアなど、亜熱帯から温帯にかけて生育しています。
かすかな苦味と清々しい香りのする、心地よさの感じられるハーブです。
ヨーロッパでは昔から「タイムの香りがする」といわれることは最高の褒めことばだったそう。それはタイムが小さくても気品のある香りを漂わせていることから、勇気の象徴、気品や優雅さを表すハーブとして人々に信じられていたからです。そのため当時は戦争に行く兵士がタイムの小枝を身につけたり、女性がタイムの柄の刺繍をほどこしたものを兵士にプレゼントしていたといわれています。
ひとくちにタイムといっても、その品種は多種多様、用途も料理から観賞用まで様々です。
料理に使用されるものでポピュラーなのは、さわやかな芳香が強く、フランスやイギリスで有名なガーデンタイム、また主にスパイスとして使用されるものには、すがすがしい中にほろ苦さと甘味が感じられるコモンタイムなどが挙げられます。
他にもレモンタイム、コンチネンタルワイルドタイム、クリーピングタイムなど、約30種にものぼる種類のタイムがあります。
タイムにはフェノールやチモールといった殺菌・防腐作用のある成分が含まれており、ソーセージやハムなどの加工に適しています。また肉や魚と相性がよく、肉料理や魚料理の他、ホイルの包み焼きやシチュー、トマト煮やマリネなどにもピッタリ。
長時間煮込んでも香りが残るため、だしをとる時に使うブーケガルニやブイヨンの材料には欠かせません。また食用はもちろん、入浴剤やポプリなど香料や観賞用としても人気があり、幅広く愛されているスパイスなのです。
タイム
タイムはシソ科の多年草で、原産地は地中海沿岸。主な産地はフランス、スペイン、ポルトガル、ギリシアなど、亜熱帯から温帯にかけて生育しています。
かすかな苦味と清々しい香りのする、心地よさの感じられるハーブです。
ヨーロッパでは昔から「タイムの香りがする」といわれることは最高の褒めことばだったそう。それはタイムが小さくても気品のある香りを漂わせていることから、勇気の象徴、気品や優雅さを表すハーブとして人々に信じられていたからです。そのため当時は戦争に行く兵士がタイムの小枝を身につけたり、女性がタイムの柄の刺繍をほどこしたものを兵士にプレゼントしていたといわれています。
ひとくちにタイムといっても、その品種は多種多様、用途も料理から観賞用まで様々です。
料理に使用されるものでポピュラーなのは、さわやかな芳香が強く、フランスやイギリスで有名なガーデンタイム、また主にスパイスとして使用されるものには、すがすがしい中にほろ苦さと甘味が感じられるコモンタイムなどが挙げられます。
他にもレモンタイム、コンチネンタルワイルドタイム、クリーピングタイムなど、約30種にものぼる種類のタイムがあります。
タイムにはフェノールやチモールといった殺菌・防腐作用のある成分が含まれており、ソーセージやハムなどの加工に適しています。また肉や魚と相性がよく、肉料理や魚料理の他、ホイルの包み焼きやシチュー、トマト煮やマリネなどにもピッタリ。
長時間煮込んでも香りが残るため、だしをとる時に使うブーケガルニやブイヨンの材料には欠かせません。また食用はもちろん、入浴剤やポプリなど香料や観賞用としても人気があり、幅広く愛されているスパイスなのです。
五香粉
中国でも色々な料理にミックススパイスが使われています。それが中国の伝統ある香辛料、五香粉です。
八角(スターアニス)、花椒(サンショウ)、シナモンまたはカシア、クローブ、フェンネルなどの5つの香辛料を混ぜ合わせたものが一般的ですが、カルダモンやドライジンジャー、ナツメグ、胡椒、甘草のうちからスパイスを選ぶこともあります。ちなみに五香=数種という意味ですので、組み合わせの種類や数はこれだけではありません。
本格的な中国料理には、五香粉が隠し味として重宝されています。豚の角煮や鶏のローストといった肉料理のほか、マリネにも少量入れるだけで中華の味を作り出すことができるのです。材料の下味や肉の臭み消しとしても活躍します。
また五香粉と花椒塩と同量ずつブレンドして作る椒塩五香粉は、鶏のから揚げや天ぷらの衣に使用すると風味がアップしておススメですよ。
ココナッツ
ココナッツはマレーシア半島やポリネシアなど熱帯アジアを原産とするヤシ科の単子葉植物で、ココヤシの果実です。歴史が古く、1億年以上も前にはすでに存在していたといいます。
果実は繊維質の厚い殻に覆われ、中には大きな種子があります。種子の内部にはさらに胚乳があり、固形胚乳と液体胚乳に分かれています。この固形胚乳を水と一緒に煮込み、裏ごしして布で絞って得られる甘い液体がココナッツミルクです。タイやマレーシア料理の調味料として頻繁に登場し、ココナッツを使ったココナッツカレーは有名ですね。菓子やパンにトッピングするパウダー(ココナッツファイン)をカレーに振りかけて甘みを加えてもグー。またココナッツジュースやプリン、ココナッツ団子などのアジアンスイーツ
は女性に人気の高いデザートとなっています。
ちなみにコプラというココナッツの胚乳を削って乾燥させて作るココナッツオイルは、マッサージオイルや石鹸の原料として使用されます。また髪の毛に油分を与えるためヘアケアとしても活躍しています。
たまには南国の気分を味わえる甘い果実ココナッツとスパイシー香辛料の組み合わせで、いつもと違う味のカレーを楽しんでみてはいかがでしょうか。
コルマ
コルマとはパキスタンやアフガニスタンで食べられているカレーのこと。ダリ語(ペルシャ語)でカレー、ウルドゥー語でリッチな、という意味を持っています。鶏肉を使ったチキンコルマが主流ですが、羊肉を使ったマトンコルマ、チーズや野菜を使ったコルマなどもあります。
コルマの特徴にはじっくり炒めてとろみを出した玉ねぎを入れること、そしてカシューナッツや生クリーム、ココナッツミルク、ヨーグルトなどの乳製品を加えること、など様々な見方があるようですが、これらに共通しているのは甘味のあるマイルドな仕上がり、ということでしょうか。辛味が少なく独特の味わいがするため、癖になってしまう人もいるそうです。
お店で食べる場合は、店員さんにお願いすれば辛さを足してもらえることもあります。また食べ方は日本やインドと同様で、ライスやナンと一緒に食べるのが一般的です。
アサフェティダ
日本ではちょっと聞いたことのない名前のスパイスだと思います。アサフェティダはインド北部を原産とするセリ科の植物で、イランやアフガニスタン、パキスタンなどにも分布しています。
スパイスとして使用するのは、根茎から採れる樹脂を乾燥させたもの。そのため語源はペルシャ語で「樹脂」という意味の「アザ」、ラテン語で「臭う」という意味の「フェティダ」
からきているのだといいます。
アサフェティダには硫黄のようなとても強い刺激臭があり、生のままでは悪臭に加えて苦味と辛さがあるため調理には使用されません。しかし、熱を加えるとニンニクや玉ねぎのようなほどよい香りが立ち上がるようになります。
ほんの少量を料理に加えるだけで美味しさが増すため、インドや中東の料理には欠かすことのできない存在です。主に野菜や豆の料理、ピクルスやソースの材料に使われます。また宗教の違いによりばらつきがありますが、肉を焼くときに利用されることもあるそうです。
薬理効果として、けいれん、気管支炎、腹部の張りなどに効き目があります。