カレーの具

家庭で作るカレーの具といえば、にんじん・玉ねぎ・じゃがいも。あとは鶏肉や豚肉、牛肉などの食肉かシーフードカレーの場合は海老などが入るのが一般的ですね。いまやカレーの具といえばこれらの材料が直ぐに思い浮かびますが、日本では最初からこれらの具を使ってカレーを作っていたのでしょうか?
調べてみると明治時代には鶏肉のほかに鯛や牡蠣、海老などを入れていたという記述が残っています。中には赤蛙(!)を入れたというレシピも残っているので、今のカレーと比べると随分変わった取り合わせの具だったようです。

現在無くてはならない玉ねぎやじゃがいもは、当時の日本ではまだ普及していなかったためまだカレーの具として登場しません。明治中ごろになってようやく普及がはじまりやがて定番のカレーの具となってゆくのです。玉ねぎは日清戦争や日露戦争の時に軍需食料として出回るようになりますが、それまでは試験場などで栽培されているのみでした。また、じゃがいもも東北地方などでは既に普及しましたが全国的には明治18年の米の大凶作を受けてその代用食として家庭に広まっていったようです。
玉ねぎなどの具もそうですが、カレーライス自体も大きな戦争のたびに軍需食としてどんどん日本へ普及してゆきます。意外なことですがカレーの歴史は戦争の歴史というか、密接に関わっているのは確かなようですね。

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