ターリー

ターリーはインドの定食です。また、食事を入れるお皿そのもののことも指します。お盆のような大きな皿にいくつか仕切りがあり、料理を分けて盛れるようになっているのが特徴。ナンやチャパティ、米などの主食に、カレー、タンドリーチキンなどのサイドメニュー、そしてスープ、デザートがつき、ワンプレートで一度にいろいろな種類のインド料理が食べられるとして、本場インドでは旅行者に人気のあるメニューなのです。食堂はもちろんですが、インド国内では列車の中、バスの中など至るところでターリーと出会うことができます。

ちなみにインドはベジタリアンが多く、そのためターリーも肉を使わない野菜中心のヘルシーメニューが中心です。しかし場所によって、チキンやマトンなどの肉が入っていることもあるといいます。味は地域によってそれぞれカラーがありますが、北インドと南インドでは特に違いが顕著なそうです。ちなみに南インドではターリーのことをミールスと呼んでいます。

ナンプラー

タイや東南アジアの料理に欠かせないのがナンプラーです。これは塩気を加えた魚類を発酵・熟成させて作る魚醤と呼ばれる調味料のひとつ。魚醤にはほかにもベトナムのニョクマム、インドネシアではトラシ、日本では秋田のしょっつるなどが有名です。

ナンプラーは独特の強い臭気がありますが、魚から抽出された濃厚な旨みが料理に塩気を与え、ぐっと美味しさをアップさせてくれます。この旨み成分の元はタンパク質が分解されてできたアミノ酸と魚肉に含まれている核酸。ほかにもミネラルやビタミンも豊富に含まれているのです。

東南アジアではほとんどの料理のベースにナンプラーが使われ、食堂や屋台には常備されているほど。トムヤムクン、野菜や肉の炒め物に加えて味付けに使用されるほか、タイ風カレーにも隠し味として愛用されています。

納豆カレー

カレーには様々なバリエーションがありますし、納豆もテレビや本で幅広いレシピが紹介されていますが、この二つの組み合わせを初めて聞いたときは驚きました。
そうです、納豆カレーというものは本当に存在するんです。しかもなかなか定評があるんですよ。

納豆カレー誕生のきっかけは、1970代に出来たあるカレーライス専門店。この店の主人がたまたま冷蔵庫に入っていた納豆をカレーに入れてみたところ、思いのほか美味しかったため店のメニューとして出すようになったのだそうです。今ではカレーチェーン店でも定番メニューのひとつに納豆カレーが加えられていますね。

納豆カレーのポイントはカレーと納豆のバランスだといいます。カレーと納豆の分量、使用する納豆の粒の大きさなど、細かい部分にこだわってこそ、両方の良さが引き出され美味しいカレーになるのかもしれません。なにはともあれ、一度は試してみてほしいカレーのひとつです。

ガジュツ

ガジュツはショウガ科ウコン属の多年草で、英語ではゼドアリーと呼ばれています。また和名では、根や茎、包葉が紫色であるため紫ウコン、初夏に花をつけることから夏ウコンとも呼ばれています。

原産地はインドを中心とする熱帯アジア。東アジアや中国、インドネシアやバングラディシュなどにも広く分布しています。日本では屋久島や種子島、沖縄などが良質のガジュツの生産地として有名です。

ガジュツはシネオールやカンファー、セスキテルペン、クルクメノシンなど、あまり耳にしたことのないような成分を100種類以上含んでおり、日本薬局方に生薬として収録され用いられています。しょうがとよく似た用途として使用されるのが一般的で、風邪や鎮痛、消化不良や吐き気などの症状にあてがわれることが多いです。また最近は、シネオールやアズレンなどガジュツに含まれる成分が脂肪やコレステロールを分解・排泄してくれ、ダイエットに効果的だと女性からも注目を浴びています。

スパイスの形態

スパイスには色々な形態があり、大別すると生のスパイスと乾燥させたスパイスに分けることができます。素材や料理、目的に合わせて使い分けることがスパイス名人への近道です!

・フレッシュ
→洋風のいわゆるハーブと呼ばれるものと、日本で薬味として使われるものがあります。
  ハーブはサラダやパスタなど、薬味は魚の刺身や鍋物・佃煮などに利用されます。

・パウダー
 →乾燥させたスパイスを細かく砕いて粉末状にしたものです。手軽で使いやすく、肉や魚料理の下味付けやソテー、スープなどどんな料理にも使いやすいのが魅力。調理の仕上げにささっと振りかけたり、食事中に直接使用しても風味をアップさせることができます。

・あらびき
 →ホールを使いやすい形の粒状にしたもののことです。機械やミルで挽いたり刻んだりすると香りや風味が増すため、パウダーよりもっとスパイスを効かせたい場合に利用します。肉料理のソテーやロースト、マリネなどに適しています。

・ホール
→スパイスを原型のまま乾燥させたものなので、風味を強く出したい時、香りを本格的につけたい場合に使います。加熱時間が長い煮込み料理などでは、布でできた子袋にスパイスを入れて煮出し、後から取り出して使います。
 
・ミックススパイス
 →カレー粉やガラムマサラ、七味唐辛子など、複数のスパイスを混ぜ合わせたものです。
  あらかじめ最適な量をブレンドしてあるので、スパイス初心者の方でも使いやすいところが魅力です。

・シーズニングスパイス
 →食塩や砂糖、その他調味料にスパイスをブレンドしたもの。ミックススパイスと同様、味付けに自信がないときや本格的な味や風味を出したい時に使うのがお勧めです。