フェンネル
フェンネルは地中海地方が原産のセリ科のハーブ。現在はヨーロッパをはじめ、インドやアメリカで栽培・販売されています。日本でも栽培されており、和名ではウイキョウ(茴香)と呼ばれています。
かなり歴史の古い作物のひとつで、古代ローマやエジプトに栽培の記録が残っているそうです。見た目は稲のもみにも似ていて、種からは甘い香りがし、口に含むと若干苦味を感じます。
フェンネルはスパイスや香辛料として、カレーをはじめとする多くの料理に利用されています。料理によって使用部位が異なり、葉は特に魚料理に使用されることで有名です。「魚のハーブ」なんて呼ばれるほどですから、使用される頻度の高さがうかがえますね。
フェンネルが魚を料理する時に好まれるのは、臭みや脂っぽさを消す効果を持っているから。魚や他の材料と一緒に鍋に入れ、煮こむ・焼くなどして調理します。腹痛や脚気、歯の痛みを和らげる効能や消化を促進させる力もあるため、イギリスではダイエットティーとしてフェンネルの種が入ったお茶を飲んでいるそうです。
その他の料理ですと、中国では五香粉の原料、ヨーロッパではピクルスの風味付け等に使用されます。また種を細かく砕いてクッキー・ビスケットやアップルパイに入れて香り付けに利用するのも相性抜群でお勧めですよ。
カレーとアーユルヴェーダ
最近TVや雑誌でアーユルヴェーダということばを耳にしませんか?
アーユルヴェーダとは、サンスクリット語で生命・生気という意味のアーユスと、知識という意味のヴェーダを合わせて作ったことば。インドで古くから受け継がれてきた思想で、約五千年もの歴史があります。アーユルヴェーダは人々が健康で賢い生活を送れるよう、医学や生活の知恵、生命科学、哲学の概念を含んだ学問として発展してきたのです。
実はカレーのスパイスにもアーユルヴェーダの概念が含まれています。その概念とは、人間は運動・変化・安定性の3種類の生命エネルギーによってからだの生理的機能が統率されるというもの。この3つのエネルギーのバランスが取れている時こそ健康な状態だというのです。
そしてそのバランスを保つには食生活がとても重要だと考えられています。
スパイスは体を健康にする効き目のあるハーブや薬草をそのまま使ったり、種子を乾燥させて砕いたりしてパウダー状にしたもの。香り付けや色づけといった料理を美味しくする効果だけでなく、消化促進・疲労回復など体の調子を調整する働きもあります。スパイスは体のバランスを整えるという、アーユルヴェーダの食文化の基礎を支える存在だといえるのです。
それにしても、インドでカレーは思想や文化と密接に関わっているのですね。まだまだ探求の余地がありそうで、カレー好きとしてはとても楽しみです。
日本人はどれくらいの頻度でカレーを食べるの?
日本人はカレー好きの国民として有名です。カレー専門店ではインドや東南アジアなどの本格的なカレーが味わえますし、カレーうどんやカレーパンといったカレーを利用した食べ物はコンビ二などで定番の人気食となっています。
そこで沸いてくる疑問が、日本人は一体どのくらいの頻度でカレーを食べているんだろう?ということです。
農林水産省の純カレー・即席カレーの統計と、日本缶詰協会のレトルトカレー・缶詰カレーのデータを使って調査した結果、日本人は1年に約62回カレーを食べているそうです! 家庭での手作りカレー、外食するカレー、レトルトカレーなどの全てを含んだ数字ですが、ゆうに週に1度はカレーを食べていることになるのだから驚きです。
他の調査によると、家庭でカレーを作って食べる頻度は月に2.5回程というデータも出ています。カレーは基本の料理方法が簡単ですので、お年寄りや子どもでも気軽に作ることが出来ます。また、反対に味を追求したい人にとってはスパイスの種類や材料、調味料などいくらでも工夫できるため、自分なりのアレンジが楽しめる魅力的な料理だといえるでしょう。こんなこともカレーを食べる頻度を上げる要因になっているのかもしれませんね。
手でカレーを食べる国
インドではカレーを手で食べるのが一般的です。
正式なマナーというものは特に存在しないのですが、手で食べる時に注意したいことや、よしとされる食べ方があるのだそうです。
一番重要なのが、右手を使うということ。これは絶対のルールです。インドでは左手は不浄の手とされています。そのため食事や握手の時は右手を使用することになっているのです。
実際にどのように手を使って食べるのかというと、まずは食事の前は手を洗います。これは日本でも同じですね。日本では石鹸を泡立てて両手を洗いますが、インドでは右手だけ水で洗うのが正式な方法のようです。
そしてスプーンの代わりに手を使ってごはんにカレーをかけ、よく混ぜます。ここから手でカレーとご飯をすくって食べるのですが、方法が2種類あります。指を使ってご飯を一口大にまとめて口に運ぶ方法と、日本でいうなら寿司を握るように、手のひらでご飯をまるめて口に運ぶ方法です。どちらが正しいというわけはないので、食べやすい方法でいただきましょう。
ちなみにインドのカレーはサラサラしていますが、日本のカレーはとろっとしています。これは食べ方が異なるからだという説があります。インドはさらっとしたカレーのほうが手でかき混ぜやすいですし、反対に日本はスプーンを使って食べるので、液体よりも多少とろみのついた状態のほうがすくいやすいのでしょう。こんな文化の違いもその国のカレーに影響してしまうのだから、おもしろいですね。
カレーリーフ
カレーの木がある、と聞いたら皆さんはどんな木を想像するでしょうか?
カレーは料理名であって、野菜や果物ではありませんから、そもそもイメージが沸きづらいかと思います。しかし世界には確かにカレーの名のつく植物が存在するのです。
カレーの木には2種類あります。ひとつはカレーリーフという名前で呼ばれています。
葉っぱからスパイシーな香りがするため、インドやスリランカではカレーや魚・ココナッツを使った料理の香辛料として使用されています。西南アジア原産のみかん科に属する植物で、南インドやスリランカ、ヒマラヤ山麓などでは特に珍しくもなく普通に自生しているそう。家庭で栽培することも多いといいます。
もうひとつはカレープラントと呼ばれる木で、南インドを中心に観賞用やハーブとして使われています。夏が終わるとカレー粉のような鮮やかな黄色の花をつけるキク科の多年生植物です。
主にハーブとして葉の部分が使われますが、香り立ちがいいので料理に用いる場合はごく少量でOK。また花は乾燥させてスープやピクルスの香り付けに使います。
色が奇麗に残るため、ドライフラワーやポプリの材料にも使われるそうです。
カレー好きの知り合いにプレゼントすると、意外性もあって喜んでもらえるかもしれませんね!